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純正フォグライトのHID化


純正のフォグランプは大型で幻惑し難く、マルチリフレクターでワイドな配光という利点があるのですが、
H3ハロゲンランプが光量が少なく暗い欠点があり、低速走行時にしか役にたちませんでした。
今回HIDを安価に入手できたので、DIYにて純正FOGをHID化することにした。

【目的】
 ・H3バルブとHIDとでは段違いの光量による、明るさ向上。
  マルチリフレクタ−タイプのライトはHIDとの相性が良く、効率が良い。
 ・プロジェクタータイプのロービームランプは下記の不満があり、その解消。
  ・配光を重視している為、遮光板で半分程度無駄にしていて効率が悪く、明るさ不足
  ・鋭くカットされた上方向の配光の為、近距離以外は見えない。
  ・左右方向の配光がカットされている。
  ・プロジェクターランプは光っている面積が小さく為、小さい車に見える。
 ・フォグランプの純正のH3バルブだと消費電力は55Wだが、HIDを使用すると35Wとなり省エネ。

【使用するHIDの色温度の選定】
 ・HIDバーナーの色温度は3300K、4600K、5000K、6000Kが選択できた
 ・第一候補は霧や雨に強い3300K
  予算の関係上バーナーが黄色の色付きタイプしか選べなかったため、今回は却下
 ・第2候補は明るさの効率が最も良い4600K
  第1候補の3300Kを取りやめた為、今回はこれを選択。
 ・5000K以上は青くファッション性が高いのですが、暗く感じるのでFOGへの装着を考えると最初から除外。

【フォグライトを取り外し】
  フォグライトユニットは1灯に付き四隅に4つのボルトがあるのですが、外すのは車両外側の上下2つのボルトと、
  車両内側の下側のボルトの3つだけです。
  車両内側の上側ボルトはフォグライトの光軸調整用なので触らないで下さい。
  車両外側の上下2つのボルトと、車両内側の下側のボルトを10mmのロングソケットとラチェットレンチで外します。
  ボルトの周りは狭い為、ショートソケットでは高級な肉薄タイプでもライト部やバンパーに干渉して非常に外しにくい。
  ロングソケットが必要です。できれば高級な肉薄タイプを使用することをお勧めします。

  フォグライト(マウスオーバーで裏面、マウスアウトで表面)


【ライト内計測】
 1.バーナー前方部が遮光板等に干渉しないかどうか。
  ・口金から遮光板までの奥行きは実測38mm
  ・使用したH3バーナーのサイズは37mm
  ・テスト装着&テスト点灯を行ってみましたが、特に問題はありませんでした。
  ※干渉した場合、アルミの薄い板にてスペーサーを作成し、口金に噛ませる事で、
   奥行きを短くすることが出来ます。
  最初からショートタイプや超ショートなタイプを選択する方が安全です。
  ただ、超ショートタイプは耐久性に問題があると言う情報を得たので、注意が必要です。

 2.バーナー後方の配線がライトに収まるかどうか。
  ・バーナーの配線の後ろ側はライトカバーがあります。
  ・バーナー配線はライトとライトカバーの口金部と同じ高さでした。
  ・ライトカバーは口金部から約20mm程、後方に奥行きがあります。
  配線は問題なさそうです。

【バラスト取り付け位置確認】
 1.運転席側
  ・エアチャンバー(レゾネーター)がフォグ後方にあり、取り付け自由度は低い。
  ・エアチャンバーのステーはM6サイズ
  ・エアチャンバーとフォグランプの間隔は4cm程度と狭い。
  ・3Mのスーパーデュアルロックファスナーでの固定方法を選択。

 2.助手席側
  ・特に何も無く大きなスペースがあります。   ・両側面、上面に取り付ける
  ・3Mのスーパーデュアルロックファスナーでの固定方法を選択。

【ライトにHIDバーナー装着/テスト点灯】
 ・H3ハロゲン球を外し、配線のコネクターを外します
 ・H3タイプのバーナーをライトに取り付けます。
  ※注意
   ・慎重にHIDバーナーを入れてください。
   ・何かに干渉した場合は無理に入れようとせずに必ず干渉箇所の確認を行い。
    干渉しないようにしてください。
   ・バーナー部は高熱になる為、手で触れたり、汚れが付かないようにしてください。
    汚れた場合はパーツクリーナー等で汚れを落としてください。
   ・H3形状の為、バーナーを取り付け方は0度と180度の2つから選択できます。
    バーナーのセラミックチューブ配線カバーの位置やH3取り付け金具の無理のない方を
    選択してください。(今回、取り付け金具がおかしくなる向きがありました)

【点灯前に光軸の確認】
 ・遮光板の下向きに開いている部分に発光部(放電部)があるかをライト前面から確認します。
  正常な位置に発光部があることを確認しました。

  テスト装着(マウスオーバーでHID35W、マウスアウトでハロゲン55W)

【点灯テスト】
 ・配光や、上方向の光の漏れに問題がないか確認します。
 ・5分程連続で点灯してみて異臭や溶ける所がないか確認します。
  今回は特に問題なし。

  室内で蛍光灯をかなり明るく点灯した状態での点灯テスト時の写真です

  テスト点灯時(マウスオーバーでHID35W、マウスアウトでハロゲン55W)

【ライトカバーの加工】
 ・配線のラバーブッシュを精密ドライバー等で押すことでカバーから配線/ブッシュを外します
 ・ライトカバーの配線の穴が小さくバーナーの防水コネクターが通らないことを確認しました。
  ※新しい防水コネクターを付け直すか、ライトカバーの穴の大きさを防水コネクターが通る大きさまで
   大きくするか2種類の選択肢しがあります。
 ・バーナー配線が太く、ブッシュの再利用が出来ないと判断した為、
  今回はライトカバーの穴を広げる方法を選択しました。
 ・ドリルやリーマー、カッターやリューター等を使用して防水コネクターが通る程度に穴を広げます。
  大きさについては後で防水処理を行うのでアバウトに決定しました。
 ・HIDバーナーについているラバーブッシュが丁度ライトカバーの内側に入るくらいの大きさであった為、
  利用しました。
 ・シリコンコーキング材を詰めることでラバーブッシュの固定と防水性の確保を行いました。

【バーナーの高圧配線のシールド&保護】
  バーナーとバラスト間の配線には高電圧の電気が掛かっておりノイズが発生する。
  バーナー〜防水コネクター間、防水コネクター〜バラスト間を下記の方法で配線のシールドと保護を行う。
  ・配線を8sqの平網線にてシールドを行った。
  ・平網線を自己融着テープで防水。
  ・スパイラルチューブで保護。

【バラスト電源用配線】
  純正フォグ配線をそのまま利用しました。
  純正フォグのヒューズの容量は15Aで、運転席右下のヒューズボックスにあります。
  ※注意
   HIDは消費電力は35W(電流3A)/灯ですが、点灯時は(14〜11)A/灯に5〜8秒程度流れる仕様の為、
   ノーマルの15Aのヒューズだとしばらくして(夏場は特に)切れる可能性が高い。
   20〜30Aのヒューズに交換しておきます。
  純正フォグランプ側についていた、防水コネクターをHIDの電源に接続。
  今回は半田付けではなく、カシメによる接続方法を選択
  ※注意
   フォグ側配線の色が赤、黒に分かれているのだが、車側から供給される配線の色と電気の電極の関係は
   黒が+で、赤がーと逆転していた。
   ちなみに車体側の配線の色は白が+、黒が−になっている。
   テスターによる極性の確認は重要です。

【バラストを車体に取り付け】
  3Mのスーパーデュアルロックファスナーをバラスト背面に敷き詰めて貼り付けます。
  ・運転席側はエアチャンバー部にバラストを貼り付けました。
  ・助手席側はバッテリー裏のボディにバラストを貼り付けました。

【ライトを取り付け】
  外した時の逆の手順で取り付けます。
  10mmのロングソケット+ラチェットを使用すると楽です。

【使用材料】
 ・H3バーナー&バラストセット:1台分
 ・3Mのスーパーデュアルロックファスナー:8個
 ・ミニ平型ヒューズセット(エーモン 品番:E510):1セット
 ・8sq平網線:1m
 ・コルゲートチューブ:
 ・スパイラルチューブ:1m
 ・自己融着テープ
 ・シリコーンコーキング材

【使用工具】
 ・10mmロングソケット
 ・ラチェットレンチ(T型レンチ)
 ・半田ごて
 ・ニッパー
 ・カッター
 ・リューター
 ・圧着ペンチ
 ・コーキングガン

【装着した様子】
  夜間点灯時(マウスオーバーでFOG点灯時、マウスアウトでFOG消灯)

  夜間点灯時(マウスオーバーでHIビーム点灯時、マウスアウトでHIビーム消灯)

【インプレ】
 ・目的は全て達成でき、夜の運転が楽しくなりました(^^)/
 (配光)
  今までのヘッドライトとフォグを同時点灯している状態と、HIDフォグランプは同程度。
  上方向の遮光がきちんと行われているので、パッシングされることもありませんでした。
  メインの光軸が遮光されている水平より上方向に眩しくない程度に光が散っているので。
  運転しやすく常用できそうなので気に入りました
 {明るさ)
  今までのヘッドライトとハロゲンフォグランプを同時点灯している状態よりも
  HIDフォグだけで明るさは上回る。
  街灯が整備されているところでは、HIDフォグランプだけで私が必要な明るさが確保できる。
  街灯が整備されていないところでは、ロービーム/HIDフォグランプの同時点灯で
  私が必要な明るさが確保できる。
 (悪条件)
   夜間の大雨という条件の悪条件で使用しました
   結果は、色温度が見た目5000K程度と高く、前走車がやたら道を譲ってくれるのでアスファルトで
   前方に反射しているようです。
   ただ、アスファルト自体は見にくい状態です。3000K台じゃないと改善できないのかな?
   コンクリートや前の車、歩道等はかなりの明るさで照らされているので、光量は十分です。
 (その他感想)
  HIDはハイ/ロービーム、フォグの6灯になった。
  全て点灯させた場合、異常に明るいHIDハイビーム(^^;;)に加え、HIDフォグのワイドな配光で
  死角無しです。
  ロービームは暗く、ナローな配光なので、HIDフォグがローの守備範囲や明るさを食ってしまっていて、
  ロービームの存在感がなくなってしまっています(^^;)
  HIDフォグの補助や、妙な運転をしているドライバ−への警告に点灯させる程度が、
  現在のロービームの役割になっています(^^;)。
  HIDハイビームは狂った明るさで迷惑極まりない。この為対向車/前走車がいる場合使用できない。
  HIDフォグは対向車/前走車に対して幻惑性が低いので、常時使用できるので使い勝手が良い。
 ・装着したが、今のところ不満点や追加要望もなく、改良する事は全く考えていない。

2008/03/24更新分
【投稿頂いた写真】
ポパーさんより、フォグのHID化完了のお知らせと、点灯写真を頂きました。
使用バーナーは3000K、フォグランプはリフレクターがマルチコーティングのタイプです。
HIDのイエローは凄い存在感です(^^)/
この色温度なら、大雨や雪の時に絶大な威力を発揮しそうですね。
ホバーさん、写真ありがとうございました。

ポパーさんの写真を見ると、HIDのイエローは私の心を鷲づかみにする魅力を感じました。
既にH3の3000Kのバーナーを購入している為、バーナーが故障した時にイエロー化を図る予定にしています(^^)/

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